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会社設立の簡単な説明

熱帯雨林では、一時間に五〇ミリを超えるはげしい雨が降ることも珍しくありません。
直径ニミリを超える大きな雨滴が毎秒七~九メートル、時速三〇キロメートルの速さで、はげしく落下します。
もし森林の土壌が、このはげしい雨をそのまま受けたとすれば、地表面には大きなくぼみができて、土壌が大量に流れてしまうに違いありません。
しかし、熱帯雨林は、多層にわたる樹木の葉によっておおわれています。
はげしい雨の大部分は、樹木の葉によってさえぎられ、そのまま地表に到達するのはほんの一部分です。
熱帯林のなかは、一年を通じて、気温が安定していて、夏と冬の変化があまり大きくありません。
熱帯雨林ではフタバガキ科の樹木(ラワン)が中心となっていますが、気温が一五度以下に下がると生育できません。
このように、熱帯雨林のなかは、温度も湿度も、安定していて、風もあまりありません。
この安定した環境がながい間つづいてきたので、熱帯雨林には数多くの生物種が生きつづけることができたともいわれています。
しかし、異なる種の間での生存競争は案外きびしく、一つ一つの生物種についてみると、その個体数は、温帯林に比べると圧倒的に少なくなっています。
マレー半島のある熱帯雨林でおこなわれた調査によれば、二ヘクタールの林のなかに、幹の直径が一〇センチメートル以上の木が二七七種もありました。
それに比べて、奈良の春日山の照葉樹林は同じニヘクタールの面積のなかに、幹の直径が二〇センチメートル以上の木が、マレー半島の調査地とほぼ同じ本数あります。
しかし、春日山の照葉樹林の生物種はわずか二八種しかおりませんでした。
ブナ林、エゾマツートドマツ林ではもっと少なく、一〇種以下になってしまいます。
熱帯雨林に生息する動物についてはもっと極端です。
パナマの熱帯雨林についての調査がその一つの例です。
ある種の木の樹冠に生息する甲虫類をしらべたところ、一本の木に平均して一一〇〇種いることがわかりました。
熱帯雨林には、地球の生物の半数以上が生息していると考えられています。
前にもふれたように、同定されて、学名がつけられている生物種は約一四○万種に上るといわれていますが、そのうち、熱帯原生種は五〇万種しか同定されていません。
また発見されていない生物種の数は、数百万から数千万に上ると推定されていますが、そのほとんどは熱帯雨林か、その周辺に生息していると考えられています。
ボルネオ島でおこなわれた調査では、一〇ヘクタールの熱帯雨林からしつに七〇〇種の植物種が同定されています。
また、アマゾンの熱帯林のなかには一ヘクタール当たり三〇〇種もの生物種が同定されている地域もあります。
ちなみに、北アメリカ大陸全体の植物種は約七〇〇種です。
多様な植物種が存在するところでは、そこに生息する動物種もまた多様です。
生物種の多様性は人間の生活にも直接大きな関わりをもっています。
たとえば、現在使用されている医薬品のうち、三分の一以上が、熱帯雨林のなかに生きている植物、動物や、上壌のなかに生存している微生物を原材料としてつくり出されたものです。
また、植物、動物の伝染病に対する抵抗種も、その多くが、熱帯雨林のなかから発見されています。
生物種の多様性が大切であることを示す例として、アメリカチェスナット(栗の一種)がよくあげられます。
アメリカチェスナットは、日本や中国の栗とは違って、高さが三〇メートルにも達するような巨木が多く、アメリカの東部の大西洋沿岸地域からミシシッピー河の西にまでわたって、ひろく分布していました。
とくに、アメリカの東部では、森林の樹木の四分の一は、アメリカチェスナットだったといわれています。
アメリカチェスナットでつくった家具はとくに珍重されていました。
十一世紀のはじめ、アジアから運ばれたある病原菌が蔓延して、わずか十数年の間に、アメリカチェスナットはほとんど全滅に近いような被害をうけてしまいました。
ところが、日本や中国の栗が、この病原菌に対してつよい耐性をもっていることがわかりました。
しかし、日本や中国の栗はあまり丈が高くならないので、アメリカの森林では他の樹木に押されてしまって生育できません。
最近、遺伝子組み換えの技術を使って、中国の栗をアメリカチェスナットに組み込んで、つよい耐性をもつ品種をつくりだすことに成功したのです。
昔のように、アメリカチェスナットの巨木がアメリカの森林に君臨する日も遠い将来のことではないでしょう。
一九九三年にアメリカの生物学者Dが『生物の多様性』という興味深い書物を出しました。
ウィルソンは、この書物のなかで、自然環境と、そこに生きる生物とが、ながい進化の過程を経て、いかに複雑で、多様なかたちと機能をもつようになってきたかについて、数多くの例を挙げて、くわしく説明しています。
そして、人間のもっている知識がいかに限られたものであり、しかも人間が、この生物種の多様性に対して、いかに大きな損失を与えてきたかについて、くわしく述べています。
ウィルソンは、地球上に生命が誕生してから三〇億年以上のときが経ったが、その間に、生物種が大量に失われたことが六回あったことを示します。
現在、その第六回目の生物種の大量喪失期に入っているというのが、ウィルソンの主張です。
熱帯雨林の破壊は、この三〇年ほどの間、年々ひどくなってきています。
アマゾンの熱帯雨林の場合にみたように、ヨーロッパ文明が入ってくるまで、先住民族は、熱帯雨林の生態系を破壊することなく、たくみに利用して生活をいとなんていたのです。
最近のことですが、熱帯雨林の破壊を憂いた、ある科学者が興味深い仮説を出しました。
数年前、人体の免疫機能を働かせなくしてしまう、おそろしい病原菌が発見されました。
免疫機能というのは、人体に危険な徽菌が侵入したとき、血液のなかの白血球が徽菌を殺して、人体の安全を守る働きをすることです。
風邪をひいたときに、熱がでるのも、この免疫機能が働いて、体温を上げるからです。
エイズ症候群は、この人体の免疫機能を働けないようにしてしまう病原菌によっておこされる病気ですが、現在、すでに世界中で数百万人のエイズ患者が出ているといわれています。
また、ラッサ熱、エボラ熱など、エイズと同じように、まったく新しい病気がつぎつぎに発生しています。
これらのおそろしい病気はいずれも、熱帯雨林のなかに生息する微生物によってひきおこされるものです。
このことを研究したある科学者がつぎのような仮説を出しました。
人間があまりにもひどく熱帯雨林を破壊しているので、熱帯雨林自身の免疫機能が働きはじめて、外敵である人間に対して、つぎつぎに強力な病原菌をおくりだしているのではないだろうかという仮説です。
もちろん、これはたんなる仮説にすぎませんが、科学者たちが、熱帯雨林の破壊をいかに憂いているのかを示すよい例ではないでしょうか。
自動車は大変便利な乗物ですが、第四章に述べたように大きな害毒をもたらしています。
自動車が社会に与える害毒によってどれだけの被害がおこっているのでしょうか。
この被害の大きさをはかったのが自動車の社会的費用です。
日本で、自動車の社会的費用はどのくらいの大きさになるでしょうか。
この問題を考えてみたいと思います。
出来るだけ多くの会社設立のものを繰り返して読むこと、実際自分で会社設立文書を作ってみること。
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